●ales laelija stedelaf はパイグ語で「オレンジ」を言いたい!! 0.経緯 今までずっと潜伏をしていたales laelija stedelaf(双叶 舞)だったが、先日工大祭にて燐字とペメセペ・ルヨットを書いてしまい、日本机戦連盟サーバーに入ることを決意。その後hsjoihs さんに「漢字転写を見て燐字どれだけ書けるかなチャレンジ」を勧められやってみたところ、思った以上の高得点を獲得。そして調子に乗ったalasteはパイグ語で「オレンジ」「オレンジ色」をいう方法がなさそうなことに気づき、考察という名の大妄想を繰り広げることに……(茶番) 0-1.注意 この文章は潜伏中に各種「~について考察する」を見漁ったales laelija stedelafが、それらの真似事をするとともに考察という名の大妄想をしたものである。そのため、有識者たちにrejectされる可能性が高く、もちろん真理設定ではない。 1.「オレンジ・柑橘類」 1-1.導入 リパライン語にはfarva「柑橘類の総称, オレンジ, ミカン」という項目があり、その語源はアイル語のharoa「柑橘、オレンジ」とある。この単語はもちろんアイル語の真理辞書にも採用されており、これを軸として造語、さらに燐字の造字をしていく。 1-2.造語 パイグ語での造語にあたり、とりあえずアイル語の似た単語とパイグ語の対応を眺めてみる。 アイル語 パイグ語 hahau「叫び声をあげる」 hau2【笑】 huroe「少しの、わずかの」 hue1【少】 huroo「墨(固形物)」 huo2【墨】 haroa「柑橘、オレンジ」 ? 眺めてみたところ、hau1、ha1、hua2辺りがあり得そうな音韻じゃなかろうか?という直感が生えた。 また、2音節語で言う可能性も捨てきれず、ha1 ua0/2、hau1 ua0/2という実現も可能な気がする。また、理語farvaの借用の hua1 ua という形もあり得そうだ。 本家「~について考察する」ではここでダイスで決めたり直感で決めたりしそうだが、これは非公式の妄想なので、これらの案についてそれぞれ燐字の字形を考えたい。 1-3.燐字の字形 【檸】siet1が【術】sit1を声符とする形声なので、これも形声っぽさそう、ということで以下は基本的に形声で考える。それ以外の場合はお手上げである。 また、漢字転写は恐らく【柑】になりそうだ。2音節語の場合は1音節目を【柑】、2音節目を【橘】とすれば良さそう。 1-3-1.hau1 これは恐らくhau2【笑】を声符として【⿰木笑】、もしくはhauk1【胸】が声符の【⿰木胸】になりそうだ。ただ【笑】がすでに【⿰足善】なので少し窮屈そうである。 ラネーメ祖語*fu-始まりの場合はpau1【別】とかもあり得そうだ。~~桃っぽいな~~ 1-3-2.ha1 パイグ語漢字転写早見表からha1っぽい音素を探す。hak2【北】、hia1【心】、ka1【此】(少し遠いか?)、pa2【犬】(羅祖語*fu-始まりの場合)などが見つかったが、どれも微妙っぽい。あり得そうなのはhak2【北】だが、個人的に柑橘類に北のイメージが合わない。ということで保留。 1-3-3.hua2 これはhua1【挽】、huat1【互】、huap1【定】【決】、kua2【筆】(少し遠い)、pua2【風】(羅祖語*fu-始まりの場合)などが候補か。中でもhuap1【定】【決】やkua2【筆】は【檸】との字形的対応性が見いだせて、良さげ。 1-3-4.2音節語:ua0/2 2音節語の可能性の場合でも1音節目は上3つと同様。つまり2音節目のua0/2を考えればよい。 多分これは【⿰木而】でよさそう。または単に【柑而】と書くかもしれないが、【而】は機能語用の字なので紛らわしいだろう。 1-3-5.まとめ 候補の字をまとめてみる。 1-3-5-1.【柑】 1-3-5-1-1.字音hau1 字形 備考 【⿰木笑】 少し窮屈か? 【⿰木胸】 【⿰木別】 (羅祖語*fu-始まりの場合) 1-3-5-1-2.字音ha1 字形 備考 (未定。まだ見ぬ燐字が声符の可能性あり) 1-3-5-1-3.字音hua2 字形 備考 【⿰木定】【⿰木決】 【定】【決】は異体字の関係。【檸】との字形的対応性が見いだせそう 【⿰木筆】 声符が音韻的に遠いが、【檸】との字形的対応性が見いだせそうである 1-3-5-2.【橘】 字形 字音 備考 【⿰木而】 ua0/2 2音節語の場合 1-3-5-3.個人的な趣向 個人的にはhau1【⿰木笑】かhua2【⿰木定】【⿰木決】が好みである。 また、本来的には1音節語で言うが、新しい言い方だと2音節語hau1 ua / hua2 uaになるというのもアリか。 2.「オレンジ色・橙色」 2-1.造語……を保留 「柑橘、オレンジ」で調子に乗り、ついで「オレンジ色・橙色」を妄想しようとしたところ、リパライン語にもアイル語真理辞書にも「オレンジ色・橙色」を意味する単語が存在しない。とりあえずStaleから単語を採集してみる。 beithou: オレンジ色の,橙色の gipou: オレンジ色の,橙色の,(状況が)許す,許可する,容認する,可能にする qoqaie: サフランの;サフラン色(黄橙色)の twoupei: サフランの;サフラン色(黄橙色)の また、関連語として次の単語も採集できた。 ~sanusu: オレンジ肌 ~siniti: オレンジ髪 なお、「~sanusu: オレンジ肌」については「パイグ語などの進捗を振り返る」の「131. 【顔】san1」で次のような言及がある。 hsjoihs「sanati『黒肌』、sanusu『オレンジ肌』というエントリーがある。こいつらを無批判に採用するかはともかくとして、san- からなる肌方面の複合語がある可能性はある」 眺めてみるも……、これだという決定力に欠ける。qoqaieとtwoupeiが4親等の親戚ぐらい似ていたり、全体的に「Cou~Co~Cu」の要素があったりするが、直感的に微妙である。さらにbeithou/twoupei/sanusuの-usuから「(u)t(h/w/s)(o)u」という要素を絞り出せたり、beithou/twoupeiから「t(h/w)ou」と「(b/p)ei」の2要素を取り出せて、入れ替えることによって2単語を生み出せたりしたものの、これ以上妄想を続けても有識者に叱られそうなので、一旦保留とした。 2-2.造字 「そもそもパイグ語では【黄赤色】とか【柑色】とかで言いそうなのでは?」という疑問がある。だが、とりあえず却下されてもいいから造字をしてみよう、ということで造字を試みる。漢字転写は【橙】でいいかな。 2-2-1.【⿰色蜜】 今までの色の燐字を見るに、「その色から想起される特徴的な事物」+【色】という構成になっている。ということでこの方針での造語を試みる。 橙色のものをいくつか想起していくと、「琥珀って【蜜石】じゃん。普通に【色】+【蜜】でいいのでは?」と思ったので、【⿰色蜜】を候補とした。【色】の位置は変わるかもしれないが、適当に左の位置で。 2-2-2.【黄赤色】 「【黄赤色】方面の合字もありそう」と思ったので、この方針でも考察。 そもそも【黄】がないが、「ラウツァイト・セプ」では黄色を【硫】としている。 プレイヤーは赤、青、黒、黄から1色を選びボード上の対応する色の辺を担当します。(B) 遊人定赤青黒硫之一而労於汝色之衣端。(b) 【赤】とは【火】が共通要素のため、合字にできそうである。というわけで【硫】(【⿱火石】)の上下を入れ替えた【俐】(【⿱石火】)と【赤】(【⿱火色】)を合体させた【⿳石火色】を候補とした。ただし燐字はそういう感じの造字をしない、という可能性もある。 2-2-3.まとめ 【橙】の字形の候補として、次の字形を考案した: 【⿰色蜜】(蜜の色、もしくは琥珀【蜜石】の色の意。【色】の位置が変わる可能性がある) 【⿳石火色】(【俐】と【赤】の合字。燐字はそういう感じの造字をしない、という可能性がある)